デジタルアイデンティティの時代

Lesson 03 Hero Art Alpha

デジタル化が世界を変えつつあります。デジタル技術が進歩するにつれて、個人情報の保存とアクセスは、より簡単で安全になります。かさばるファイルキャビネットにあなたの人生に関する書類を保管する時代は過ぎ去りました。私たちは、増々、デジタルで自分のアイデンティティを文書化するようになっているのです。

アイデンティティとは?

Lesson 03 SideBySide 01

では、アイデンティティとは何でしょうか。

最も分かりやすい定義は、自分が誰であるかを証明するということでしょう。アイデンティティシステムはあなたを検証し、認証し、さまざまなリソースにアクセスできるようにします。あなたの名前、年齢、住所、メールアドレス、医療記録、さらには電力会社のウェブサイトのログイン情報は、すべてあなたのアイデンティティを定義するのに役立ちます。

既存システムでもこれらの情報を個別に取得、保存、共有することはできますが、個別に存在するために問題を招く可能性があります。これは、ID カードを紛失し再発行する際に、長いプロセスが必要となることや、引っ越し先の新しい病院で診察を受ける際に、過去の病歴を集めるのが時に困難となることからも分かります。メール、銀行、学校などのユーザーログイン情報をすべて管理するだけでも、頭が痛くなることでしょう (あなたの新しい医師がこれを手伝ってくれかもしれません)。住宅、雇用、教育、病歴など、あらゆる生活活動に何らかのアイデンティティが関わっていて、活動が増えれば、この絡みあったアイデンティティはさらに複雑になります。

これらの情報が、他の組織ではなく、あなた自身によって所有および管理され、一か所に存在し、アクセスできるとしたらどうでしょうか。 この技術は存在し、日々進化しています。Web3 では、デジタルアイデンティティの次のフェーズに対応するために、アイデンティティについての新しい考え方が再構築されています。


この技術は存在し、日々進化しています。Web3 では、デジタルアイデンティティの次のフェーズに対応するために、アイデンティティについての新しい考え方が再構築されています。

MS-03-ALPHA 1

秘密のリカバリーフレーズとアイデンティティ


暗号資産ウォレットでは、あなたを識別する情報を一か所に保管できます。ウォレットを作成すると、秘密のリカバリーフレーズ(SRP)と呼ばれる 12 個の単語が与えられます。SRP は、通常、次のような 12 個のランダムな単語です(注意:これは本物の秘密リカバリーフレーズではありません)。

witch / brown / cat / coven / bollywood / flower / bottle / phone / orange / camper / light / ear

これらの 12 個の単語は、デジタルアイデンティティのシードであり、ウォレットへのアクセスを許可する鍵を生成するために使用されます。銀行口座の暗証番号を他人に教えないのと同じように、この 12 個の単語を他人に教えてはいけません。あなたの SRP があれば、誰でもあなたのウォレットと、その中のすべての資産にアクセスできてしまいます。いつの時代でもお金がある所には悪者が現れるので、警戒を怠らないことが重要です。自分のアイデンティティとデジタル資産を守るには、秘密のリカバリーフレーズを守る必要があります。

lock

アイデンティティを使用する:パブリックアドレス

ウォレットを作成するとパブリックアドレスと呼ばれる公開鍵が作成されて、ユーザーに関連付けられたすべてのトランザクションが識別されます。パブリックウォレットアドレスは、ユーザーアカウントを文字と数字で構成する文字列で、銀行の口座番号と似ています。

それは次のような文字列です。

0xd8da6bf26964af9d7eed9e03


パブリックアドレスは自由に共有できます。注意が必要なのは、誰かが Etherscan のようなブロックチェーンエクスプローラーでパブリックアドレスを検索すると、アドレスに関連付けられたトランザクションの全履歴が見られてしまうという点です。この長い文字と数字の文字列は、暗記するのが難しいと思いますが、それを苦にしないのであれば問題はありません。Ethereum ネームサービス (ENS) のように、アカウントアドレスの保管を手助けしてくれるツールもあります。ENS で .eth 名を登録すれば、ウォレットのアドレス、ウェブサイト、ドメインに直接リンクさせることが可能です。

メールアドレスと同様に、ENS ネームはユニークで同じものは一つもありません。例えば vitalik.eth は、前述のパブリックアドレスの ENS ネームです。ENS ネームは一度登録されると、売却または譲渡しない限り、誰も同じ .eth ネームを所有することはできません。ENS をアカウントにリンクさせると、トランザクションを行う際に、長い文字列や数字の代わりに、ENS でサービスを利用できるようになります。

IBM や Microsoft などの大手テクノロジー企業の研究部門、World Wide Web Consortium (W3C) のような世界的な標準化団体、Consensys のような Ethereum エコシステムのイノベーターなど、世界中の人々が、旅行、住宅、投票、社会保障などで利用されている従来のアイデンティティシステムと、Web3 との橋渡しに取り組んでいます。

デジタルアイデンティティの分野では、思慮深く積極的な研究が進んでいます。ここでは、World Wide Web の次のフェーズを作り出そうとしている人たちが検討している課題の一部を紹介します。

Lesson 03 Hero Art Alpha

正当なユーザーがウォレットを所有していることを証明し、個人を認証するにはどうすればいいのでしょうか。ユーザーは自分の個人データをオンライン、オフラインを問わず、生涯を通じて、どのような方法で保持すべきなのでしょうか。中央集権的な機関に依存することなく、個人の身元や活動を正確かつ安全に確認するには、どうすればよいのでしょうか。


デジタルアイデンティティの作成、保存、管理は、Web3 によって革命的な変化を迎え、今後数年間で急速な進歩が期待されます。

秘密のリカバリーフレーズは、Web3 におけるあなたのアイデンティティの根幹であることを忘れないでください。リカバリーフレーズは書き留めて安全に保管しておいてください。あなたの妹、会計士、特にタトゥーアーティストに教えてはいけません。

デジタルアイデンティティの時代

  • 03 Takeaway 03
    01

    秘密のリカバリーフレーズ(SRP)は、私の Web3 アイデンティティの中核です。

  • 03 Takeaway 02
    02

    SRPは書き留める必要があり、安全な場所に保管される必要があります。SRPは、ATMカードの暗号に似ています。他人に渡したり、他人に見せたりしてはいけません。

  • 03 Takeaway 01
    03

    秘密のリカバリーフレーズ(SRP)は、銀行の口座番号に似ている個人のパブリックアカウント番号を生成します。これは、その人がブロックチェーン上で公的に関連を持つ方法です。

次のステップに進む準備はできましたか。

MetaMask を探索する
Learn